日本人には馴染みの薄いチップですが、外国船であるダイヤモンドプリンセスではチップが必要になります。都度渡す必要がないように自動的に船内会計に一定額が加算されるようになっているものがほとんどで、チップの煩わしさを軽減してくれる仕組みになっています。
ただ、一部はその都度渡さなければならないサービスもありますし、自動的にチップが加算されるにしても、どのようなサービスに対してどれくらいのチップが必要なのかを把握しておかなければ会計トラブルの元になってしまいます。
せっかくの豪華客船クルーズの旅なので、余計なトラブルにならないようダイヤモンドプリンセスのチップについて解説していきます。
目次
旅行会社で案内されるチップ
ダイヤモンドプリンセスのクルーズを申し込む時に、旅行会社から自動的に船内会計に計上されるチップの額が案内されているはずです。このチップはメイン・ダイニングのウェイターとアシスタントウェイター、ルームスチュワード(客室係)に対するチップとなります。
そのため、ダイニング利用時にチップを気にする必要はありませんし、枕元にチップを忍ばせておく必要もありません。もちろん特別な思いがある場合は別途お渡しても問題ありませんが、いずれにしても決まった額がサービス料として加算されます。
客室タイプ | チップ |
---|---|
バルコニー・海側・内側 | 14.50米ドル |
ジュニアスイート プレミアムジュニアスイート |
15.50米ドル |
スイート | 16.50米ドル |
※2019年5月末に料金が改定され1米ドル値上がりしてます。申し込みの時からチップの額が変更になっている場合もあるので、金額は乗船時に確認してください。
このチップはすべてのゲストが支払わなければなりませんが、考え方としては誰もが必ず利用するサービスに対して必要なチップということになります。全ての人が客室は使いますし、食事も摂りますからね。
有料ドリンクには18%自動加算
船内のバーやラウンジで購入するドリンク類やダイニングルームで有料の飲み物には、購入額の18%がサービス料(チップ)として自動的に加算されます。クルーズカードで精算してしまうので意外と気付きにくいのですが、18%はけっこう大きいです。概算で$5.50で$1.00くらいかかる計算です。
ソーダ類で$2.00、ビールで$7.00~$8.00、ワインやシャンパンで$8.00~$12.00、カクテルで$8.00くらいがドリンクの相場なので、お酒なら$1.00~$2.00くらいは余計にかかると思っておくといいかもしれません。
ドリンクに関しては、飲み放題も含めいろいろなドリンクパッケージもあります。こちらはチップ込みの価格というわけではないと思うのですが、特に請求されることも無く実質チップ込みということになるので、煩わしい場合は検討してみるのもありです。
一部有料サービスに15%自動加算
マッサージやアロマテラピーなどが受けられるロータス・スパ、ヘアケアやネイルケアが受けられるビューティーサロン、フィットネスセンターでインストラクターが指導する有料プログラムについては利用額の15%がチップとして自動的に加算されます。
これらは人の手を煩わせるサービスなので、チップが15%というのも仕方ないところではないでしょうか。
都度チップが必要なサービス
サービスを受けるごとにチップが必要になるのは、ルームサービスとカジノです。
ルームサービスのチップ
ルームサービスはすべての人が利用するとは限らないサービスなので、固定で日々計上されるチップにルームサービスのボーイの分は含まれていません。相場は$1.00~$2.00なのでお渡ししましょう。
現金で手渡すほか船内会計に計上してもらうこともできます。船内会計に付ける場合は、ボーイが持ってくる伝票の裏側に金額を記載してサインすればOKです。
ただ、英語で記載されているので、私のように英語がわからないとどこに金額を記入すればいいかがわかりません。そんなときはボーイに聞いてしまいましょう。自分の身入りになる話なので嫌な顔はしません。
カジノのチップ
カジノのチップはなかなか難しいものがあります。バカラやルーレットなどのテーブルゲームではディーラーに、スロットマシンで高額当選を引き当てるとスタッフが現金を直接持ってくる場合があるので、そのときはスタッフにチップを渡します。
問題はチップの相場です。ダイヤモンドプリンセスの公式案内には10%~15%と記載されていますが、何に対してかがよくわかりません。併せて「その都度お客様の判断でお願いいたします。」という記載もあるので、結局のところ感謝の気持ちが表せれば問題ないと思います。
渡すタイミングですが、ディーラーが交代する時に都度渡す人もいれば、席を立つときに渡す人もいます。現金ではなくゲームで利用する専用チップで渡すようにしてください。
カジノのチップに関しては、本場ラスベガスでも意見が分かれるところです。ギャンブルなので誰しも勝っているときは気持ちよく払えるのでしょうが、「負けているのになぜ払わなければいけないのか?」、「負けていてもサービスを利用しているのだから払うべき」など考え方はいろいろです。気持ちよく席を立てるよう心がけておきましょう。
チップはサービスに対して感謝を表すもの
プリンセスクルーズは日本発着のクルーズを多く行っていますし、日本人のスタッフも多く乗船しているので、日本にチップの習慣が無いことくらいわかっています。なのでチップ制だからといって肩肘張る必要はありません。
もちろんチップ制ということは理解しておき、感謝の気持ちを伝えられれば越したことはありませんが、万一忘れたり金額が少なかったとしても激怒されることは無いはずです。
実際ゲストサービスデスクに行けば、チップの増減の希望も可能な範囲できいてくれます。文化の違いを理解して、気持良いサービスには気持ちよくチップで答えてあげましょう。場合によっては、さらに贔屓にしてもらえるかもしれませんよ。