ダイヤモンドプリンセスの客室 海側バルコニーの設備と使い勝手

客室

長い時間を船内で過ごす船旅なので、共有空間の設備だけではなくプライベート空間になる客室の設備や使い勝手は気になるところです。もちろん快適に過ごせるように考えられていますが、実際に泊まってみて不便に感じる部分もあります。

コンセント、テーブル、シャワールームくらいが少し不便に感じましたが、プライベート空間としてそのほかの部分は不便に感じることはありませんでした。

ただ、人によって重要視するところも違うので、実際に泊まったダイヤモンドプリンセスの海側バルコニーB123号室を案内していきます。

客室の位置から考える使い勝手

B123号室位置

B123号室の位置はバハデッキ(11階)のかなり前方になります。エレベーターは前方・中央・後方の3か所にあり、前方のエレベーターを使うようになりますが、それでも近いとは言いずらい距離になります。

メインダイニングやゲストサービスデスクなど、多くの人が使うような施設は中央付近に位置しているので、エレベーターまで行ってしまえば遠くは感じません。毎日ショーを観るプリンセスシアターは、前方にあるので便利です。

ブッフェレストラン・ホライゾンコートは後方になりますが、オープンデッキや室内プールなどを抜けていくせいか、あまり距離は感じませんでした。考えてみると、あまり最後方まで行く必要がないので、客室が前方の偏った位置でもストレスは無かったです。

ただ、船の前・後方と中央では揺れ方が変わります。前方や後方のほうが波の影響を受けると振り幅は大きくなります。幸い海が荒れなかったので大きな影響はありませんでしたが、それでもベットに横になっても揺れを感じることがあるくらいです。

同じ部屋のグレードでも多少料金に違いがあるようですが、船酔いの心配がある場合はなるべく中央寄りの客室を希望しておいた方が良さそうです。

客室番号の読み解き方

客室番号はアルファベットと数字で構成されています。アルファベットは階を表し、数字が部屋番号を表しています。数字が奇数の場合は船の右舷側、偶数の場合は左舷側に位置します。

各階に名前が付けられていて、その頭文字が客室番号のアルファベットの部分になります。11階は「BAJA DECK(バハデッキ)」なので、「B123」となります。

階層 名前 階層 名前
5階 Plaza
(プラザ)
11階 Baja
(バハ)
6階 Fiesta
(フィエスタ)
12階 Aloha
(アロハ)
7階 Promenada
(プロムナード)
14階 Lido
(リド)
8階 Emerald
(エメラルド)
15階 Sun
(サン)
9階 Doiphin
(ドルフィン)
16階 Sports
(スポーツ)
10階 Caribe
(カリブ)
17・18階 Sky
(スカイ)

広い収納スペースで長期滞在でも快適

客室収納

客室に入ってすぐのところに広い収納スペースがあります。数日間過ごすことになるので、いちいちスーツケースから必要なものを出し入れするのは面倒ですし、居住スペースに置いておくのも快適さが損なわれるので、さながらウォークインクローゼットのような収納スペースは助かります。

スーツケースもきれいに収まりますし、ルーム・スチュワードも出入りするので棚に扉が付いているのもいいですね。初日にクルーズ中に必要なものを整理してしまえば、下船の時までスーツケースは開けることなく過ごせてしまいます。

プリンセス・クルーズのバスローブとスリッパも置かれています。

居住スペースの設備と使い勝手

荷物を置く十分な広さの収納スペースが別にあるため、居住スペースには余計なものを置く必要もなく広々と使えます。ただ少し不便に感じるのは、椅子が一つしかないので常にベットを活用しなくてはならないことです。

プリンセス・クルーズ特製ベット

客室ベット

ダイヤモンドプリンセスのベットは、アメリカで有名な睡眠専門家がプリンセスクルーズのために開発したというラグジュアリーベットということで、適度な弾力で寝心地は快適でした。

ツイン仕様の配置になっていますが、ルーム・スチュワードにお願いすればダブル仕様の配置にもしてもらえます。誰と行くかによりますが、ダブル仕様にするとスペースは少し広がるので、より居住スペースは快適になるかもしれません。

枕に隠れてしまっていますが、電気の操作パネルも枕元にあります。ナイトテーブルの電機スタンドはもう少し小さいと助かります。幅を取り過ぎ感が否めません。

日本語対応のテレビ

客室テレビ

テレビはベットの向かいの壁に設置されていました。ベットで観るには最適な位置です。英語と日本語が選べるようになっているので助かります。

乗船後すぐにはテレビプログラムが観れません。最初は必ず安全に関するインフォメーションが流れるようになっています。その後に豊富なオンデマンドプログラムを観ることができます。

NHKニュースや映画、ヒーリングのほか、寄港地の案内や日々のイベントプログラムの案内、船主カメラの映像やダイヤモンドプリンセスの現在地情報など、様々なプログラムがあります。

デスク

客室デスク

デスク周りにいろいろなものが置かれていますが、不必要なものを片付けてしまえば十分な大きさがあります。引き出しもたくさんありますが、実際のところあまり利用することはありませんでした。

コンセント

客室コンセント

コンセントはデスクのところに2口あります。B123号室の場合は冷蔵庫の上の棚にも1口ありましたが、ダイヤモンドプリンセスの案内などを見ると、本来はテレビが備え付けられている位置なので、おそらくテレビ用の電源として使われていたもののようです。

基本的には日本の電源プラグはそのまま使えます。携帯やノートパソコンなど持ち込める程度の電化製品の電源アダプターは、ほとんど自動変圧機能があるので大丈夫です。もし心配であれば、客室のコンセントは110ボルト/60ヘルツなので、ACアダプターの数値を確認しておきましょう。

アダプター

コンセントの使い勝手は悪いです。2口が真横の近い位置に並んでいるので、少し幅のある電源プラグだと邪魔になって1口しか挿せないこともあります。ただ、ベットサイドの電気スタンドにUSBポートがあるので、スマホなどはそちらで充電することもできます。

私の場合は1人でスマホとノートパソコンとカメラ2台を持ち込んでいて、なにしろ電池切れが心配だったので暇さえあれば充電してました。これくらいになると、複数口付いた延長コードの持ち込みが必須になります。

電気ポット

客室電気ポット

客室には電気ポットが置いてあるので、お湯を沸かしてホットドリンクなどを飲むこともできます。部屋にはティーセットがサービスで置かれていますし、ブッフェレストランのホライゾンコートに行けば複数種類のティーパックも常備されているので、持ってきて飲むこともできます。

洗面所の水は飲料水としても問題なく使えます。ただ、気になるようであれば有料のミネラルウォーターを利用することになります。

ドライヤー

客室ドライヤー

ドライヤーやヘアアイロンは、火災防止のため船への持ち込みが禁止されています。ドライヤーは部屋に備え付けのものがありますが、洗面所ではなくコンセント近くの壁に設置されています。室内を広く感じさせるためか、鏡は客室のいたるところにあるのでいいのですが、できればドライヤーは洗面所にあってほしいものの一つですね。

おすすめはしませんが…
ヘアアイロンを使う女性も多いことと思います。乗船時の預ける荷物に入れておけば見逃してくれているのかどうかはわかりませんが、持ち込めないことも無いのが実情です。ただ、少なくとも温度調節機能があるものにしましょうね。

電話

客室電話

電話には短縮ダイヤルが設定されているので、ゲスト・サービス・デスクやルームサービスなどにはボタン一つでかけられます。

他の部屋に知人などがいれば、電話で連絡を取り合うこともできます。客室の階数+部屋番号で繋がるので、B123なら11階なので11123が客室の電話番号になります。客室からだけでなく、船内のところどころに設置されている電話からもかけることができるので、覚えておくと便利です。

冷蔵庫

客室冷蔵庫

大きくはありませんが、冷蔵庫も棚の中に設置されています。冷蔵庫の中身や棚に置いてある飲み物は有料で、ルーム・スチュワードが日々確認しています。

持ち込んだ飲み物を冷やしておくのは問題ありませんし、スペースが足りなければ備え付けの飲み物を棚の上に出してしまっても問題ありません。

小さな丸テーブル

客室丸テーブル

丸テーブルの小さ過ぎ感は否めませんが、限りあるスペースなので大きくても邪魔になって、それはそれで不都合だと思うのでちょうどいいのかもしれません。ルームサービスを頼んだ時などに使う程度ですが、頼み過ぎるとテーブルに載せきらないので一工夫必要です。

洗面所とシャワールーム

客室洗面所

ホテルと大きく違うのがアメニティです。リンスインシャンプーと石鹸、ボディーローションくらいしか常備されていません。歯ブラシや歯磨き粉も無いので注意してください。もちろんタオルは用意されていますが、シャンプーなども外国製のものなので女性には不評みたいです。基本的に必要な洗面用具は持って行くのが安心です。

客室バス・トイレ

洗面所とトイレやシャワールームが一体になっているユニットなので、それなりに広いです。ただ、シャワールームに限って言うと本当に狭く、シャワーカーテンを閉めると身動きするのもおっくうになるくらいです。快適性を求めず機能性だけを考えれば用は成すので仕方ありません。

シャワーの勢いは弱いものの、シャワーヘッドにあるつまみで水の出方を調節すれば、ある程度の勢いを確保でき困ることもありませんでした。

ひとつ注意した方がいいのは、シャワーカーテンをしっかり閉めること。閉めたつもりでも裾の部分が開いてたりするので、そこまで気を付けてください。少しでも開いていると、すぐに洗面所が水浸しになってしまいます。まぁ、当然経験談です。

くつろげるバルコニー

バルコニー朝食

おおよそ1.5畳くらいの広さのバルコニー。リクライニングができるサマーチェアが2脚と丸テーブルが置かれています。広くはないですが、海を眺めて波音を聴きながら十分くつろげます。

ダイヤモンドプリンセスのバルコニーのいいところは、手すりの下のパネルが透明なこと。これ、バルコニー付の部屋にするなら、客船選びの重要なポイントに挙げてもらいたいくらいのことなんです。

リクライニングしたサマーチェアに座ると、どうしても視線が手すりの下になります。手すりの下が不透明のボードだと、まったく海は見えなくなってしまいます。せっかくバルコニーがあっても、立っていないと海が見えないのはもったいないですよね。

客室からの眺め

また、部屋のカーテンを開けておけば、ベットに横になっていても海が眺められるというのも透明なパネルのおかげです。

客室で本当に不便を感じたのはただ一つ

ビールパッケージ

スイートでなければバルコニーや窓の有無くらいで、客室の設備は大差ないはずです。ルーム・スチュワードも居てくれるので、不便を感じることはほとんど無く、快適にダイヤモンドプリンセスの旅を楽しめると思います。

ただ、不便に感じたことが一つだけあります。栓抜きやコルク抜きが無いことです。ドリンクパッケージでオーダーしたビールは瓶ですし、持ち込んだワインはコルク栓だったので、この2つが無いというのが最大の不便です。

もちろんルームサービスに頼めば客室に来て快く開栓してくれるのですが、それがストレス。飲みたいときにパッと飲めないですし、たかだか開栓のためだけに呼びつけるのは申し訳なく気が引けるわけです。

なので次に乗るときは小さい栓抜きを持ち込み、コルク抜きは危険物になるかもしれないのでキャップ式のワインを購入して持ち込むようにしようと考えてます。

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2019-08-03