大型客船は揺れないから船酔いの心配は無いなんてことを言われることもありますが、ハッキリ言ってダイヤモンドプリンセスですら揺れます。揺れない船はありません。ただ、揺れるといっても最小限なので、過度な心配は必要ありません。
あこがれの豪華客船に乗るのに、船酔いで体調不良になって旅行が台無しになってしまうのではと心配するのは無理も無い話ですよね。日常生活では揺れるという経験はあまりないので、実際どうなるかわからないところがあります。
ダイヤモンドプリンセスのような大型客船には横揺れ防止装置などが搭載されていて、極力揺れを抑える対策が取られていますし、大きく揺れる可能性がある航路を避けるなどの日程的な対策も取られるので、船酔いを過度に心配する必要はありません。
しかし、海にいるわけなので、どうしても揺れを避けられないこともあります。ご自身が乗り物に弱いと感じているのであれば、船酔い対策をしておくに越したことはありません。実際どれくらい揺れるかや船酔い対策について紹介していきます。
目次
どれくらい揺れるものなのか実感
実際に5泊6日でダイヤモンドプリンセスに乗船したときに揺れを実感しましたが、体調に影響を与えるような揺れは1度もありませんでした。ただ「揺れてるな」という体感はあります。プリンセス・クルーズの公式サイトを見ると「航海中に揺れを感じることはほとんどありません」と書かれていますが、そんなことはありません。
ダイヤモンドプリンセスでは航海最終日に航海日誌が配られます。船内新聞のようなもので、クルーズの要約が記されていて、そこには当日の天候や温度、波の状況なども書かれています。6日間の波の状況を表す風浪階級は以下の通りです。
- 1日目:鏡のようになめらか
- 2日目:やや波がある
- 3日目:鏡のようになめらか
- 4日目:やや波がある
- 5日目:鏡のようになめらか
- 6日目:鏡のようになめらか
1日中というわけではありませんが、かなり穏やかな航海のはずです。おそらく波の状況としては下から2つのランクだと思います。この状況で揺れはどうだったかというと、「鏡のようになめらか」な状態ではほぼ揺れは感じません。しかし、「やや波がある」という程度になると、時々揺れを感じることがあります。
あれ?揺れてるよね…。という程度のことがほとんどですが、最大に揺れを感じたときは客室前の長い通路を歩いている時に、踏ん張りきらずに足を1歩外側に出さなければいけなかったことがありました。瞬間的にですが、真っ直ぐ歩くことができなかったわけです。
波にぶつかった衝撃だったと思いますしこれくらいなら支障はまったくないのですが、「やや波がある」という程度でも実感できるくらいの揺れはあるということです。ただ、これ以上の風浪階級になると、常々揺れを感じるかもしれません。
客室が船の前方だったせいかもしれませんが、揺れを感じるときはベットに横になるとフワフワした感覚があります。もし船酔いが心配であれば、すぐさま眠りにつける状況にしてからベットに入った方がいいかもしれません。
ここまでの話だと不安をあおるようになってますが、それほど心配する必要はありません。1日中揺れているというわけでもありませんし、今回のクルーズでは具合が悪くなるようなことも一切ありませんでした。ただ、多少は揺れを感じることもありますよというだけです。
ダイヤモンドプリンセスの揺れ防止対策
ダイヤモンドプリンセスとしても揺れは航海の安全を損なうものなので、船の揺れが最低限で抑えられるような対策はしてくれています。その一つがフィンスタビライザー。電子制御の横揺れ防止装置が搭載されているので横揺れを軽減してくれます。
そして良くも悪くも最大の揺れ防止策が旅程変更です。揺れの原因は波なので、風や天候に左右されます。予定航路上の天候などの状況を考え、旅程を変更することで揺れの少ない航海を目指すとともに船の安全を確保しています。
漁船のような揺れをイメージをしているかもしれませんが、大型船なのでそれほどの揺れはありません。ダイヤモンドプリンセスが漁船ほど揺れる状況になるくらいなら、出港しないという選択肢になるはずです。
そのためクルーズのタイミング次第では、突然旅程が大幅に変更されることもしばしば。寄港予定地に寄港しないだけならまだいいほうで、出発日がずれ込んだり途中でクルーズ自体が切り上げられてしまうこともあります。
しかし、すべては安全で快適なクルーズのためなので、それを踏まえてクルーズに参加してください。どのみちそれほど揺れればクルーズなんて楽しんでる場合じゃなくなると思いますしね。
自分でできる船酔い防止対策
船酔いの原因は平衡感覚がおかしくなるからと言われますが、船の揺れに対して平衡感覚を正そうとする脳処理が限界になるのが原因です。できるだけ船酔いにならないための簡単な対策がいくつかあるので、自身に合った方法を試してください。
客室は船の中央寄りを予約
乗り物酔いをしやすいという自覚があるなら、なるべく船の中央寄りの客室を予約しましょう。船が波に乗りあげた時をイメージしてもらえばわかると思いますが、船は前方や後方の方が波の影響を受けて揺れやすくなっています。
そのためか、同じランクの客室でも船中央寄りのキャビンの方が多少価格設定が高くなっています。ツアーで申し込むと融通が利かない場合もありますが、ツアー会社を変えるなり一言希望を伝えるなりしておけば考慮してもらえるはずです。
酔い止め薬を飲む
言うまでもないと思いますが、酔い止め薬を活用しましょう。自律神経や平衡感覚の乱れを調整して船酔いの予防や緩和する働きが期待できます。酔い止め薬を飲んだことによる安心感も酔い止めとして役立ちます。
睡眠は十分に体調を整える
同じ人でも酔うこともあれば酔わないこともあるというのは、脳の刺激の許容範囲がその時々の体調にも影響されるからです。乗船前には十分な睡眠をとり、体を休めておきましょう。また、心理的な不安も船酔いの原因になるので、余計な不安は陸に置き去りにして、おもいっきりクルーズを楽しむことに集中してください。
船内イベントに積極的に参加する
意外と「酔うかも」という思い込みがストレスになって船酔いを誘発します。ダイヤモンドプリンセスの船内では多くのイベントが開催されているので、積極的に参加して楽しむことで意識を紛わせるのも船酔いの予防にもなります。
視野は広く遠くの景色を見る
下を見たりスマホをいじるなど視野が狭くなると船酔いしやすくなります。船の立てる波をずっと見ていたりするのも視野が狭くなるので注意です。なるべく遠くの陸地などの対象物や水平線を眺め、視野を広く保つようにしましょう。
空腹も満腹もダメ
ダイヤモンドプリンセスに乗ると、いつでもいくらでも食べれてしまいます。目移りするほどあれこれ食べたくなってしまい、普段より多く食べてしまうことが多々ありますが、船酔いの原因になるので食べ過ぎには注意してください。ほどよく腹八分目をこころがけておきましょう。