大阪クルーズを検討している人は必見!と言いたいところですが、ぶっちゃけOSAKA WONDER CRUISE(大阪ワンダークルーズ)に景観を過度に期待してはいけません。しかし、それでも絶対乗ってもらいたいというほどの価値が大阪ワンダークルーズにはあります。
大阪ワンダークルーズの見所は、大阪城でも道頓堀でもありません。船の前後をせき止めて高低差のあるところを水量を調整しながら船が進むパナマ運河と同じ体験ができるという東横堀川水門が最大の見所です。
景観のいい同じようなコースを複数のクルーズ会社が運行していることが多い大阪クルーズですが、この東横堀川水門を通るコースを運行しているのは大阪ワンダークルーズだけです。道頓堀と大阪城近くの天満橋との片道クルーズなので、交通の足として観光予定に組み込むと便利です。
大阪ワンダークルーズの予約や運行時刻などの基本情報を含め、実際に乗船した体験を紹介していきます。
目次
大阪ワンダークルーズの基本情報
大阪ワンダークルーズのクルーズコース
画像引用:https://wondercruise.osaka/
大阪ワンダークルーズのクルーズコースは3種類あります。
- 道頓堀発➩天満橋八軒屋浜着(約30分)
- 天満橋八軒屋浜発➩道頓堀着(約30分)
- 道頓堀周遊(約20分)
1と2は道頓堀と天満橋八軒屋浜を結ぶ片道クルーズで、3は道頓堀界隈を往復して同じ船着場に戻る周遊クルーズになります。
クルーズ料金
■大阪ワンダークルーズ料金
– | 大人 | 子供 (6歳~12歳未満) |
---|---|---|
道頓堀発➩ 天満橋八軒屋浜着 |
1,800円 | 900円 |
天満橋八軒屋浜発➩ 道頓堀着 |
1,800円 | 900円 |
道頓堀周遊 | 1,000円 | 500円 |
■ドリンクセット割引料金(大人のみ)
– | クルーズチケット+ドリンク |
---|---|
道頓堀発➩ 天満橋八軒屋浜着 |
1,800円+500円= |
天満橋八軒屋浜発➩ 道頓堀着 |
1,800円+500円= |
道頓堀周遊 | 1,000円+500円= |
大阪周遊パスや大阪シティパスなどの観光乗車券を購入してると、割引または実質無料で乗船することもできます。
大阪観光する時の必須アイテムが観光乗車券。使い方によっては、大阪ワンダークルーズも無料で乗れてしまう超お得なチケットです。大阪ワンダークルーズでは1運行を1Ride(ライド)と呼び、どのコースでも1運行を1Rideです。
■大阪周遊パス
大阪中心部のバスや私鉄に加え、約40か所の観光施設が無料になる観光乗車券。無料施設以外の有名観光施設や各種店舗の割引クーポンももらえます。無料施設にはとんぼりリバークルーズも含まれているので、道頓堀周遊はとんぼりリバークルーズを利用し、道頓堀と天満橋八軒屋浜の1Rideを大阪ワンダークルーズに使うといいとこどりできます。詳細はこちら
■大阪シティパス
オープントップ(屋根なし)で有名な周遊バス「大阪ワンダーループバス」と地下鉄が乗り放題になる観光乗車券。プラス500円で大阪ワンダークルーズ1Ride付になるお得なチケットです。詳細はこちら
大阪ワンダークルーズ出航時間
■天満橋八軒屋浜/道頓堀
天満橋八軒屋浜発 | 道頓堀発 |
---|---|
10:25 | 11:10 |
12:00 | 12:40 |
14:25 | 15:10 |
16:00 | 16:40 |
17:30 | ‐ |
■道頓堀周遊
18:10~21:10発まで毎時10分と40分に出航。
大阪ワンダークルーズ乗り場
大阪ワンダークルーズの乗り場は道頓堀日本橋船着場と天満橋八軒屋浜船着場の2か所になります。道頓堀周遊は発着共に道頓堀日本橋船着場になりますが、ほかは片道クルーズなので1Rideでの発着場所がそれぞれの船着場になります。
■道頓堀日本橋船着場
チケット売り場と予約
大阪ワンダークルーズは、各コースの運行本数が限られているので予約しておくと安心です。定員60名のクルーズ船を使用していますが、乗船は予約優先になるので、満員の時は当日受付を断られることもあります。予約は大阪ワンダークルーズの公式サイトからできます。
道頓堀日本橋船着場でのチケット販売は「WONDER PUB」で行われています。お店の前にテラス席が設けられていて、そこにスタッフの人がいることも多いようなので、声をかければ対応してくれます。
八軒屋浜船着場にはチケット売り場がありません。乗船時に操船などをするスタッフさんが直接対応してくれます。そのため、出航時間の10分前くらいにならないと八軒屋浜船着場には、スタッフの人が誰もいないということになります。
大阪ワンダークルーズ乗船記
大阪ワンダークルーズの道頓堀から天満橋八軒屋浜へ向かうコースに乗ってみました。予定していた時刻の便はゲリラ豪雨のおかげで欠航となってしまいましたが、天候も回復したので運行が再開され後の便に乗ることができました。
天気が悪いと屋根にシートが張られるので多少の雨ならしのげます。ただ、横はむき出しなので濡れるのは避けられないかもしれません。
船の内側側面には古い地図や屏風絵などがびっしり貼られています。なかなかセンスいいですね。
さぁ日本橋を出発です。少し前まで天気が悪かったせいか私たちだけしか乗ってません。貸し切り状態です。
後で聞いた話ですが、夕方のこの時間は大阪城を見て、ご飯を食べるために道頓堀に来るのに天満橋八軒屋浜船着場から乗る人が多く、逆に道頓堀から乗る人はもともと少ないそうです。すでに大阪城の天守閣に昇れない時間ですからね。
少し進むと突き当たりのように見える阪神高速に行きあたります。ここを左にカーブしていき、しばらく阪神高速の下をクルーズしていきます。
左にカーブするとすぐに欄干に特徴がある橋が見えてきます。ワンダークルーズのコースには、このような橋がたくさんあります。歩いているとほとんど気にすることがない橋ですが、改めて見るとそれぞれ特徴があることに気付きました。橋を見てるだけでも意外と楽しめます。
こんなに橋げたが低い橋もあります。ぶつかるんじゃないかと思うくらいです。
ほぼほぼこんな景観が続いていきます。スタッフさんいわく、「ビルに挟まれてるだけだからつまらないでしょ?せっかく見所になる水門があるのに景観がこれだからあまり乗ってもらえないんですよね。」とのこと。いえいえ、東横堀川水門だけでも乗る価値ありますよ。
本町橋(ほんまちばし)です。大阪市内に約800個の橋がありますが、本町橋が最も古い橋で1913年からそのままの形で残っているそうです。
いよいよ大阪ワンダークルーズ一番の見どころ東横堀川水門に入っていきます。中に入ると左の青い水門が閉じていきます。
水門の中で船を一旦係留します。前方の門は閉じられている状態です。
後方の水門が徐々に閉められていきます。けっこうゆっくりです。
後方の水門が完全に閉じられました。次に前方の川の水位に合わせて水門内の水位を調整します。
この日は前方ゲートより先の水位が高いということで、水門内に注水して高さが調整されました。
水位の調整が終わると前方のゲートが開いていきます。前方はゲートが横開きではなく川の中に収納されていきます。両サイドからの放水は、まだ進まないでくださいという合図だそうです。
水位調整完了して再出発です。調整する高低差はパナマ運河の100分の1ほどですが、なかなか貴重な体験でした。大阪ワンダークルーズくらいでしか体験できないと思うので、かなりおすすめです。
東横堀川水門を抜け、しばらくすると土佐堀川と大川に合流します。ちょうど3つの川が同じところで合流です。
ここまで両側に建物などが多かったので閉鎖感がありましたが、大川は川幅も広く開放感があります。
八軒屋浜船着場の近くにはラグビーボールのオブジェがありました。大阪と言えばラグビーの聖地「花園ラグビー場」がある土地柄で、ラグビーワールドカップが日本開催なので力入ってますね。船はこのまま八軒屋浜船着場を通り過ぎます。
天満橋も通り過ぎ川崎橋手前で停船します。この位置から大阪城が見通せるので、八軒屋浜船着場を通り越してここまで来るのがクルーズコースになっています。
ちなみに八軒屋浜船着場発のコースでもこの位置まで来てから道頓堀に向かいます。しかし、多くの人は大阪城を観光した後に乗るので、意外に感動してもらえないとスタッフさんが嘆いていました。
折り返して天満橋の下です。正面に先ほどのラグビーボールが見え、左先方が八軒屋浜船着場です。
再度船首を天満橋に向けて八軒屋浜船着場に接岸です。約30分~40分ほどの大阪ワンダークルーズでした。
お世話になったスタッフの宇戸さんとファヴァジュリオさん。私たちの貸し切り状態ということもあり、世間話や観光案内などをしてくれながら楽しませてくれました。写真を撮ってると停船してくれたりする親切さです。
ファヴァジュリオさんはイタリア出身ということで、まだ日本語は上手くないのですが一生懸命案内をしてくれました。お二人ともありがとうございました。